法話集

2015/08/15
学ぶは真似ることから
カテゴリー:法話集

お盆は亡き人を偲び感謝のまことをささげる大切な行事です。お墓で静かに手を合わせると、亡き人の懐かしいお顔が浮かんでまいります。今を生きている私たちは御先祖さまの生き方から多くの事を学んで、それを子や孫に伝えていく役目を担っております。

「学ぶ」は「学(まねぶ)」と同源とあります(日本国語大辞典 小学館)。学(まねぶ)は「手本にして真似る」という意味です。子どもは言葉や振る舞い、考え方など親の真似をして育ち、人格を形成していきます。

修行道場では、お釈迦さまや曹洞宗を開かれた道元禅師さまの教えや、行いを日々真似ることの繰り返しです。私が本山永平寺に修行の為に上山した時、最初に徹底的に教え込まれたことが、行住坐臥(ぎょうじゅうざが)でした。坐禅の仕方はもちろん、食事の作法、東司(便所)の作法、入浴の作法、歩き方までが事細かに決められており、先輩の修行僧の真似をして覚えていったのです。

大本山永平寺七十八世故宮崎奕保禅師は次のように諭されております。「真似が一日続いたら一日の真似、二日やったら二日の真似。それが一生続いたら、もう本物になる」と。

形が整えば、それに伴い心も必ず整います。

朝、仏壇の前で背筋を伸ばし、深く呼吸をして、姿勢を正して、真っ直ぐに線香を立てて合掌する、日々繰り返すうちに、心が正しくなり、行いが正しくなります。その姿を子や孫が真似して身に付けていくなら、人生の大きな宝となるでありましょう。